【コラム】積立型保険と財産分与

夫婦いずれの名義で加入しているかに関わらず、生命保険や医療保険などの保険のうち、掛け捨て型ではない積立型(貯蓄型)の保険は財産分与の対象となります。積立型の保険は、満期を迎えるか、途中解約によって返戻金が発生するので、その解約返戻金が分与の対象になります。(掛け捨て型の保険は、返戻金が発生しないので、財産分与の対象となりません。)積立型保険がある場合、財産分与額をどのように計算をしたらよいのか、このコラムで解説します。

なお、このコラムの前提として、結婚後の保険料は、夫婦いずれかの給与収入などの共有財産から支払われていることを前提とします。支払った保険料の原資が、全額特有財産(結婚前から持っていた預金や相続財産等)である場合には、財産分与の対象にはなりません。また、以下の説明は、離婚前に別居をしている前提として説明していますが、別居していない場合には、別居時=離婚時と読み替えてください。

 

1 結婚後に加入した保険

結婚後に加入した保険については、加入~別居時までの、解約返戻金が分与対象となります。別居時に保険を途中解約したと仮定した場合の、解約返戻金の金額を調べ、その金額が分与対象額となります。

 

2 結婚前から加入している保険

結婚前から加入している保険については、「加入~結婚までの保険料の支払いに対応する返戻金」は特有財産として分与対象となりませんが、「結婚~別居時までの保険料の支払いに対応する返戻金」は共有財産として分与対象となります。

例えば、以下のようなケースで考えてみましょう。

  • 平成5年1月 夫が保険に加入
  • 平成10年1月 結婚(この時点での解約返戻金は50万円)
  • 平成20年1月 別居(この時点での解約返戻金は150万円)

この場合に、財産分与の対象となるのは、③150万円-②50万円の100万円です。

もし、②の結婚時点での解約返戻金額が調べてもわからない場合には、加入期間を「加入後から結婚」までの期間と、「結婚から別居」までの期間で按分し、「結婚から別居」の期間に対応する返戻金の金額を計算しましょう。

 

3 解約返戻金の調べ方

上記のような計算をするにあたり、ある時点での解約返戻金がいくらなのか、調べる必要があります。保険証券に、例えば加入から1年で解約した場合には○円、5年で解約した場合には○円、というような一覧表が載っている場合には、その金額が参考になります。保険証券に解約返戻金について記載がなかったり、はっきりとした金額がわからない場合には、保険会社に照会をして、解約返戻金の金額を教えてもらいましょう。

 

4 まとめ

医療保険や生命保険は、積立型の保険に加入している方も多く、加入期間が長いと返戻金の金額も高額になることも少なくありません。ぜひこのコラムを参考に、財産分与の計算方法を確認して下さい。ご不明な点がある場合には、お気軽に当事務所の弁護士にご相談下さい。

 

 

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