【コラム】既払い退職金の分け方

配偶者が会社員や公務員の場合、勤務先に退職金支給の規定があれば、退職金が支給されます。退職金は、賃金の後払い的性格を持っていると言われています(ほかにも功労報償的性格・生活保障的生活があるとされています)。退職金を賃金と同じ性質をもっていると考えると、退職金を得ることができたのは、その会社で勤務を続けることができたからであり、勤務を続けられたのはもう一方の配偶者の協力があってこそ可能になったものといえます。そこで、退職金も、夫婦が協力して築いた財産として、原則的に財産分与の対象になると考えられています。では、具体的にその金額は、どうやって計算したらよいでしょうか。

退職金が既に支払われている場合の、もっともよく使われる計算方法は以下の通りです(なお計算方法は複数あり、どの計算方法が使われるかは事案により異なります)。

退職金額×同居期間÷勤務期間=財産分与対象額

財産分与対象額×2分の1=取得額

例)夫に支給された退職金4000万円 同居期間30年 勤務期間40年

4000万円×30年÷40年=3000万円(財産分与対象額)

妻の取得額:3000万円×2分の1=1500万円

夫の取得額:2500万円

ここで注意をすべき点は、財産分与の対象となる期間が「同居期間」とされていることです。財産分与の対象期間は、夫婦で協力して築いた財産とされているため、離婚までの別居期間については除外されるのが原則です。

また、支給されてから離婚まで時間が経過してしまうと、退職金が使われてしまい、離婚時には少なくなっていたり、残っていない可能性もあります。そうなってしまうと、財産分与として取得できる金額が減ってしまいます。そのため、退職金が支給される時期に合わせて、離婚を決意される方も多いです。

以上、このコラムでは、退職金が支給された場合の財産分与の計算方法を説明させていただきました。退職金は高額なことが多いので、離婚後の生活を考える上で、とても大切なものですよね。支給時期や金額をよく考えて、離婚のタイミングを決めていただきたいと思います。なお、将来支給予定の退職金については、次のコラムで説明します。

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